
「睡眠は大事」とは分かっていても、「ちょっと寝不足なだけ」と軽く考えていませんか?かつての私もそうでした。夜型生活が当たり前になり、睡眠時間が短くても「元気にやれている」と思っていたのです。
けれど実は、それが大きな落とし穴でした。睡眠不足はじわじわと脳と体をむしばみ、やがて健康リスクや認知症の引き金になることもあるのです。
この記事では、睡眠不足がもたらす“脳への影響”を中心に、私の体験や最新の知見を交えてお伝えします。
睡眠中、脳ではアミロイドβという老廃物の掃除が行われています。これは認知症の原因物質のひとつ。深い睡眠が足りないと、アミロイドβが蓄積し認知機能の低下を招く恐れがあります。
私の母も、慢性的な睡眠不足があったことを思い出すと、その影響は大きかったのだと感じています。

「週末に寝だめすれば大丈夫」…そう思っていませんか?研究では、6時間睡眠を2週間続けた場合、脳の働きは2晩徹夜した人と同程度に低下するという結果も。
寝不足はあとから取り戻せないのです。

睡眠不足は、ただの「だるさ」や「眠気」で済みません。深刻な健康リスクにつながる可能性があります。
睡眠不足は自然免疫を低下させ、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。十分な睡眠をとる人の方が、予防接種後の抗体反応が強いという研究もあります。
ホルモンバランスや細胞の修復に影響を与え、がんのリスクが高まると言われています。夜勤の女性に乳がんや胃がんが多いのもこの影響とされます。
交感神経が過剰に働き、高血圧や動脈硬化が進みやすくなります。6時間未満の睡眠が続くと、心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍になるという報告もあります。
食欲をコントロールするホルモンのバランスが崩れ、過食になりやすくなります。300kcal以上の摂取増加が報告された実験もあります。
インスリンの効きが悪くなり、2型糖尿病の発症率が高まります。5時間未満の睡眠は2.5倍のリスクになるという調査結果も。
脳内の老廃物(アミロイドβ)の掃除は睡眠中に行われます。睡眠不足はその作業を妨げ、アルツハイマー型認知症の引き金になると言われています。
うつや不安障害の発症率が上がり、感情の制御が難しくなることがあります。慢性睡眠不足は集中力の低下や、事故のリスクも高めます。
ある日、仕事中に突然ふらついて座り込みました。血圧は200を超えており、救急搬送に。
幸い大事には至りませんでしたが、思い返せば、毎晩2時過ぎ就寝・通勤往復3時間の生活。慢性的な睡眠不足が、知らず知らずのうちに体をむしばんでいたのです。
睡眠の重要性は、「病気を防ぐため」だけではありません。毎日を笑顔で過ごす、集中力を保つ、前向きな気持ちで生きる——そのすべてが、十分な睡眠によって支えられているのです。
睡眠を軽んじていた頃の私は、「健康に良い食事」や「軽い運動」にも気をつかっていたつもりでした。でも、根本が整っていなければ、それらの効果も半減してしまうのです。

認知症予防というと、食事や運動に目が向きがちですが、「睡眠の質と量を見直すこと」も、同じくらい重要です。
介護が始まると、自分の時間や睡眠を確保するのはとても難しくなります。だからこそ、介護が始まる前の今、自分の睡眠を見直しておくことが、未来の自分を守ることにつながるのです。
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