
高齢になると、噛む力や飲み込む力が弱まり、食べたいのにうまく食べられないことがあります。
そのようなときに役立つのが「介護食の形態」です。本人の状態に合わせて食事の硬さや大きさを工夫することで、むせ込みや誤嚥(ごえん)を防ぎ、安心して食べてもらえるようになります。
介護の現場では、一般的に以下のような食事形態があります。
特に制限がなく、通常の食事をそのまま食べられる場合。
一口で食べやすい大きさに切ったもの。咀嚼力が少し弱まった方に適しています。
食材を細かく刻み、食べやすくしたもの。施設でははさみやフードプロセッサーを使って提供されることが多いです。
柔らかく調理し、舌や歯茎でもつぶせる程度の食事。噛む力が弱い方でも安心して食べられます。
水分を加えてミキサーにかけ、ペースト状にしたもの。飲み込む力が弱い方に向いています。
ゼラチンや寒天、トロミ材などで固め、誤嚥しにくいように工夫された食事。水分補給の一環として使われることもあります。
母を介護していた頃、私は「介護食の形態」という考え方を知らず、スーパーで売っているゼリー状の食品をよく利用していました。
しかし、特別養護老人ホームの厨房で働くようになり、ゼリー食、ミキサー食、ソフト食、刻み食など、実にさまざまな方法があることを学びました。
もっと早く知っていれば、母にも負担の少ない食事を提供できたのではないかと感じています。
・肉や魚は小さく切って片栗粉をまぶし、柔らかく調理する
・煮物はしっかり煮込んで、口の中でつぶれるくらいに仕上げる
・市販の介護食やトロミ材をうまく利用する
・好きな食材を「形を変えて」楽しめるように工夫する
介護の食事は「何を食べるか」だけでなく、「どのような形態で食べるか」がとても大切です。
食事形態を工夫することで、食べる楽しみを保ちながら、安全に栄養を摂ることができます。
介護する側にとっても大変な部分ではありますが、本人の「食べたい気持ち」を叶えてあげられる大切な工夫のひとつです。
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