
☆☆☆「ちょっとした甘いもの」が、実は脳に影響しているかも…?☆☆☆
私の母は、甘いものが大好きでした。おやつにケーキを食べたり、朝はバナナを欠かさなかったりしていたのです。
そんな母は「社交的でオシャレがだい好き」「元気で明るい性格」でしたので、まさか認知症になるなんて思ってもいませんでした。しかし認知症予防を学んでいく中で「糖質」と「脳の老化」の深い関係を知ったとき、母の食生活を思い出しながら「もしかするとあの習慣が影響していたのかもしれない」と思うようになりました。
近年注目されているのが、「糖化」という言葉です。これは体内で余った糖が体を傷つけ、老化物質(AGEs)を生み出す現象のことです。
この糖化こそが、私たちの脳にも深く関わっているのです。そこでこの記事では母の体験をもとに「糖質過多」と「認知症リスク」の関係を、やさしくお伝えいたします。
人類が進化の過程で処理できるようになった糖質の量は、一日たったの15g(角砂糖5個分)と言われています。これ以上の糖質を摂ると、体に負担がかかります。
糖質は、白米・パン・麺類・ジュース・クッキーにも糖質がたくさん入っています。
あなたは、「糖質=砂糖」と思っていませんか。実は糖質は砂糖だけでなく、「白米」「パン」「うどん」や「ラーメン」といった「主食」にもたくさん含まれています。
さらには「清涼飲料水」「ジュース」「スポーツドリンク」そして「お菓子」「スナック菓子」など、現代の食卓は糖質にあふれています。また、「ヘルシー」とされがちな「バナナ」や「ヨーグルト」なども、糖質を多く含む食品です。
「甘くない=糖質が少ない」というわけではないのが、落とし穴です。加工食品や調味料にも糖質は多く含まれており、知らないうちに一日中糖質を摂り続けている人も少なくありません。
「朝食にパン+バナナ」「間食に甘い飲み物+お菓子」は、超危険な糖質同士の組み合わせです。たとえばこんな組み合わせは、思い当たりませんでしょうか。
朝食に「トーストとバナナ+カフェラテ」や、午後の小腹満たしに「甘いカフェオレとクッキー」また、夜に「うどんや丼もの」などの炭水化物だけの食事など。
一つひとつは普通の食事でも、「糖質同士の組み合わせ」になると血糖値が急上昇し体内で大量の糖が消費しきれず余ってしまいます。そしてその余った糖が、「糖化」を引き起こすのです。
思い返してみると、母もまさに「糖質中心」の食生活でした。朝はバナナや甘いヨーグルトそして、お昼はパンと甘いジュース、間食に和菓子やビスケット、夜もごはん+煮物(糖質の多い調味料)です。
その一方で、たんぱく質や野菜はあまり食べていなかったように思います。当時は「普通の食事」だと思っていましたが、今ならわかります。
これは、無意識に「糖質ばかりをとっていた状態」だったのです。糖質のとりすぎによって体の中では知らず知らずのうちに糖化が進行し、脳や血管にじわじわとダメージが蓄積されていきます。
私が学んだ認知症予防の知識を、もっと早く知っていれば防げたかも知れません。そんな想いから、今こうして発信をしています。

私たちはつい、「エネルギーを補給するには糖質が必要」と思い込んでいませんか?たしかに糖質は、脳や筋肉のエネルギー源になる大切な栄養素のひとつです。
でも実は「たくさん摂れば元気になる」というわけではなく、人の体にとって必要な糖質の量は思っているよりずっと少ないのです。
人の体にとって糖質(ブドウ糖)は、脳や筋肉のエネルギー源になります。でも実は、糖質は「少量あれば足りる」栄養素なのです。
食事から摂らなくても、体内ではタンパク質や脂質を分解して糖を作り出す仕組み(糖新生)があります。つまり、極端にいえば「糖質ゼロ」でも生きていけるほど人の体は糖質に依存していないのです。
それなのに現代人の食生活では白米・パン・うどん・スイーツ・ジュースなど糖質があふれ、必要以上に摂りすぎているのが現状です。
余った糖質が体の中で何を引き起こすか、ご存知でしょうか?それが「糖化(とうか)」という現象です。
糖化とは、体内の余分な糖とたんぱく質がくっつくことで「AGEs(終末糖化産物)」という物質ができることを言います。AGEs(Advanced Glycation End-products)は、いわば「体を焦がすゴミ」のようなものをいいます。
このAGEsが体内に溜まると、「肌のハリや弾力を失わせる(老け顔の原因)」「骨をもろくする」「血管を硬くする(動脈硬化)」「臓器や脳にまでダメージを与える」など、全身に悪影響を及ぼします。
さらに怖いのは、AGEsが一度できてしまうとなかなか体の外に出せないということです。蓄積される一方ですので、知らないうちに体の中がどんどん老化してしまうのです。

AGEsは、肌や血管だけでなく「脳」にも影響を及ぼします。脳の神経細胞はとても繊細で、「血流や酸素」「栄養の供給」に大きく左右されます。
AGEsが血管に炎症を起こすと、脳への栄養供給が滞り神経細胞が傷ついてしまうのです。またAGEsが蓄積すると、脳の中で「慢性的な炎症」状態が続くようになり、アルツハイマー型認知症の特徴とされる「アミロイドβ」や「タウたんぱく」の蓄積にも関係していると考えられています。
最近では、アルツハイマー型認知症は「3型糖尿病」とも呼ばれることがあります。
これは糖尿病(インスリン異常)と同じように、脳がインスリンに対して抵抗性を持ち、ブドウ糖がエネルギーとしてうまく使えなくなるという現象が起きているからです。
つまり、糖質を摂りすぎる
→ 血糖値が急上昇する
→ インスリンが過剰に分泌される
→ インスリンが効きにくくなる(抵抗性)
→ 脳がエネルギー不足になる
→ 神経細胞の働きが低下する
という悪循環が起きてしまうのです。
インスリンというと、「糖尿病に関係するホルモン」というイメージを持っている方が多いかもしれません。本来、インスリンは人類の歴史の中で「飢餓を乗り越えるための大切なホルモン」でした。
人が食べ物をなかなか手に入れられなかった時代、少ない糖や栄養を無駄にしないように、インスリンは血液中の糖を素早く細胞に届け、エネルギーとして使ったり脂肪として蓄えたりすることで命を守っていたのです。
ところが現代はどうでしょうか?糖質が豊富にある環境で、朝から晩まで「パン」や「ごはん」「お菓子」や「ジュース」といった糖質をとり続けているとインスリンは常に“出っぱなし”の状態になります。
この状態が続くことで、インスリンは「飢餓を防ぐホルモン」から「肥満と老化を促進するホルモン」へと変化してしまうのです。さらに糖質の大量摂取は、インスリンの“過剰な追加分泌”を招きます。
そしてここで重要なのが、インスリンの過剰分泌が認知症の原因物質のひとつである「アミロイドβ」の分解を妨げるということ。アミロイドβとは、本来であれば脳内で分解・排出されるべき“ごみ”のような物質です。
ところが、インスリンが大量に出ていると「アミロイドβよりインスリンの分解を優先」してしまうため、アミロイドβが分解されずに脳にたまり続けてしまうのです。
このように、糖質の過剰摂取
→ インスリンがたくさん出る
→ アミロイドβが処理されずに脳にたまる
→ 神経細胞の働きが低下する
→ 認知症のリスクが上がる
という、見えないけれど深刻なメカニズムが体の中で進んでしまいます。「食べすぎていないつもり」でも、実は糖質まみれの生活になっている方はとても多いものです。
インスリンの働きと脳への影響を知ることが、認知症予防の第一歩になるかもしれません。
毎日の食事の中で、糖質をとりすぎることで体の中でじわじわと進行していく「糖化」です。この老化現象は私たちの脳にも静かにダメージを与え、やがては認知機能の低下や認知症のリスクにつながる可能性があります。
でも正しい知識を持ち糖質との付き合い方を見直すことで、脳も体も“焦げない未来”をつくっていくことができるのです。
 (900 x 300 px).png)