
「栄養の過剰摂取」が健康に悪いというのは、よく知られていますよね。でも実は、“足りていない栄養”も、脳の働きに大きな影響を与えることがあるのです。
特に最近は「かくれ栄養失調」と呼ばれる見えない栄養不足が、記憶力や判断力の低下に関係していると注目されています。

下のチェックリストから、当てはまる項目が多いタイプを確認してみましょう。
Aタイプ(ビタミンB群不足タイプ)
Bタイプ(糖質過多タイプ)
Cタイプ(酸化・炎症タイプ)
Dタイプ(栄養不足タイプ)
あなたはどのタイプに一番多く当てはまりましたか?
| タイプ | 特徴 | 改善のヒント |
|---|---|---|
| A ビタミンB群不足 |
ホモシステインが増えやすく、脳や神経に影響 | 葉酸、B6、B12をしっかり補給 |
| B 糖質過多 |
血糖値の乱れ・AGEsの増加 | 野菜を先に食べる、主食を控える |
| C 酸化・炎症 |
活性酸素や炎症による細胞ダメージ | 発酵食品・抗酸化食材を意識 |
| D 栄養不足 |
たんぱく質・ミネラル・ビタミン全般が不足 | 魚・卵・大豆・ナッツなどをバランスよく |
ビタミンB群が不足すると、体内に「ホモシステイン」という物質が増えると言われています。
ホモシステインは、本来はメチオニンというアミノ酸の代謝で一時的に生まれるものですが、これが分解されずに溜まると、脳や血管にダメージを与えるのです。
ホモシステインが増えやすい状態では、認知症の発症リスクも上昇することが分かっています。

これらの栄養素は、バランスよく取り入れることがポイントです。
ホモシステインを下げるために特に大切とされている栄養素は以下のとおりです。
葉酸:ビタミンB群の一種で、ホモシステインの再代謝をサポートします。メチル化という化学反応を助ける役割を持ち、DNAの修復や神経の正常な働きにも関わります。
ビタミンB6:ホモシステインを別の物質に変換する反応に関わり、蓄積を防ぎます。赤血球や神経伝達物質の合成にも必要です。
ビタミンB12:葉酸と協力してホモシステインをメチオニンに戻す働きをします。不足すると神経障害や記憶力の低下につながるおそれがあります。
ビタミンD:免疫調整や抗炎症作用に関わるビタミンで、ホモシステインの蓄積を抑制する働きが報告されています。
ミネラル:
亜鉛:酵素の働きを助け、代謝全体のバランスを保つミネラル。神経機能にも関与。
マグネシウム:ビタミンB群の代謝をサポートし、神経の興奮を鎮める作用も。
これらの栄養素は単独ではなく、バランスよく摂ることで相乗効果が期待できます。
必要な栄養素を食品からとるには、次のような食材を意識的に取り入れましょう。
| 栄養素 | 主な食材 |
|---|---|
| 葉酸 | ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、アスパラ、納豆 |
| ビタミンB6 | まぐろ、鮭、レバー、バナナ、にんにく |
| ビタミンB12 | あさり、しじみ、いわし、卵、チーズ |
| ビタミンD | 鮭、さんま、干ししいたけ、きくらげ |
| 亜鉛 | 牡蠣、豚レバー、カシューナッツ、牛肉 |
| マグネシウム | 玄米、アーモンド、豆腐、ひじき、納豆 |
<食事のコツ>
日々の食事の中に少しずつ取り入れることで、負担なく改善ができます。
必要な栄養素はなるべく食品からとるのが基本ですが、食が細い方や偏食がある方はサプリメントを上手に活用するのもひとつの方法です。
ただし、次の点に注意しましょう。
医師や薬剤師と相談する(薬を服用中の場合)
成分量や摂取目安を守る
複数のサプリを重ねて過剰摂取しない
信頼できるメーカーを選ぶ
「食事+補助的にサプリ」というバランスが理想です。
「ちゃんと食べているつもり」でも、実は足りていない栄養があるかもしれません。特にビタミンB群の不足は、ホモシステインの増加を通して脳に大きな影響を与える可能性があります。
今日の食事を少しだけ見直すことが、明日の脳を守る一歩。まずは自分のタイプを知り、“かたより”を整えていきましょう。
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